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​3ー1.繊維および繊維複合材料(FRTP)外部情報
​(2019以前)

(4)2019年
極低温で強度を増すシルクの謎を解明——宇宙空間での利用も可能 New
 (Fabcross2019/11/07)
 英オックスフォード大学と中国の研究チームは、ポリマー繊維の多くが冷却すると脆化するのに対して、天然のシルクは低温になるほど強度を増すことを発見した。シルク繊維のコアを形成するナノサイズのフィブリル(微小繊維)の高い配向性と比較的独立した構造が繊維の破壊を防ぎ、-200℃にも耐えられるという。宇宙空間など極低温環境で使用可能な材料として期待できる。研究結果は、2019年10月3日付けの『Materials Chemistry Frontiers』で公開された。
*クモの糸よりも頑丈な天然繊維が発見される。それは…ミノムシの糸?
  https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nias/130229.html
  ギズモードジャパン2019-04-06 New
 クモ糸を超える頑丈さをもった天然繊維が発見されたのをご存知でしょうか。その正体は、ミノムシの糸。
 2018年末ごろからミノムシ糸は注目されていたのですが、このたび農研機構がミノムシ糸.の強度の科学的
 解明に成功。科学的にもマジで強いってことが明らかになりました。蜘蛛(オニグモ)の糸と比較して破断強
 度1.8倍、タフネス2.3倍、ミノムシの糸は結晶領域と非晶領域が周期的に繰り返した秩序性階層構造を
  もち、その秩序性はカイコやクモの糸に比べて圧倒的に高いことが判明。この秩序性階層構造のおかげで、
  引っ張ったときも糸に働く応力が個々の結晶にまんべんなく分散するため、硬い性質を発現するそうな。
  歪/応力曲線も掲示)
北越コーポレーション CNFと炭素繊維を融合させた複合材料開発(2019/04月/06、日刊ケミカルニュース) New
 北越コーポレーションはこのほど、次世代素材であるセルロースナノファイバー(CNF)と、先端素材である炭素繊維を融合させた
 新しい複合素材の開発に成功した。バルカナイズドファイバー(VF、ミクロンサイズのセルロース繊維をナノサイズのCNFで接着
(強化)したオールセルロースのCNF複合材料)に炭素繊維を少量配合することで、
 周囲環境の変化による伸縮を抑制しつつ、加工適性及び強度を維持していることに加え、従来のVFに比べて2割ほど軽量化を
実現した。また、耐熱性、電気絶縁性にも優れ、さらには生分解性も有しており、プラスチックの代替素材としても注目されている。
 
*高耐熱・高耐衝撃プリプレグを開発。炭素繊維中間材料を強化 2019年3月4日【自動車素材】 New
 高い耐熱性および耐衝撃性が必要とされる航空・宇宙用途向けに、日本国内で初めて、両性能を兼
 備したビスマレイミド(BMI)系プリプレグ(炭素繊維シートに樹脂を染み込ませたもの)を開発した。

 超高温下で使用される用途には、熱による劣化や変形を防ぐため、耐熱性に優れ、かつ線膨張係数の小さいBMI系などの樹

 脂を使用したプリプレグが用いられている。

  しかし、BMI系樹脂は、一般的に耐熱性を向上させることにより耐衝撃性が低下し、非常に脆くなる。 

 樹脂組成を適正化することにより、ガラス転移温度(*1)が280℃以上、衝撃後圧縮強度(*2)が220MPa以上と、これまで世界的

 に難しいとされてきた高次元での耐熱性と耐衝撃性の両立を実現。

(3)2018年

「GSアライアンス、ナノセルロースと生分解性プラスチックとの 複合体材料の開発を強化 
 プラスチックごみ、海洋マイクロプラスチック汚染問題 解決を目指す」
 

 GSアライアンス株式会社は、次世代のバイオ素材として期待されるナノセルロースと
 各種生分解性プラスチックと混合した生分解性複合体マスターバッチ材料のラインアッ
 プを増やして、生産販売量を増やし始めている。 
 従来から、石油系プラスチックとCNFの複合材料を製造していたが、今回、さらにポリ
 乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンアジペートサクシネート
 (PBAT)、ポリカプロラクトン、デンプン系プラスチック、そして微生物由来のポリヒ
 ドロキシアルカノエート系プラスチック(PHA)などの生分解性プラスチックとナノセル
 ロース複合体材料を製造を開始。 
 ナノセルロースは、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を有するアスペクト比の高い
 幅4~20nmのナノ繊維で、熱膨張係数はガラス繊維並みに小さく、弾性率はガラス繊
 維より高く硬くて丈夫という優れた特性を有している。プラスチックと複合化すると成
 形時の寸法安定性も向上、植物由来であることから環境負荷が小さくリサイクル性に優
 れた材料であり、かつ地球上にあるほとんどの木質バイオマス資源を原料にできるので
 資源的にも非常に豊富な材料であり、次世代の産業資材として注目されています。 
 しかしながら、ナノセルロースは親水性で水分を多く含んだ状態にあるため、疎水性で
 ある樹脂に均一に分散させることが非常に難しい材料でもあるため、製品化に向けた応
 用開発が進みにくい状況にあった。 
 今回のナノセルロースと生分解性プラスチックの複合体材料は100%水と二酸化炭素に
 分解して自然に戻ると断言するにはまだ早く、厳密にはコンポスト条件、家庭、淡水、
 海水中などのそれぞれの場合においての生分解性を試験する必要があり、今後それらの
 日本、世界の生分解性プラスチック認証機関の証明書を取得する検討も始める。

  (Press, 2018/09/27) 
  

「【特集】「セルロースナノファイバー」が急浮上、植物由来の新素材に改めて関心 
 集まる注目テーマ」

 みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「セルロースナノファイ
 バー」が7位となっている。(ちなみに1位は全固体電池、2位は人工知能) 
 セルロースナノファイバー(CNF)は、木質パルプなどを原料とし、植物繊維をナノ
 レベル(10億分の1)にまで微細化した軽くて丈夫な植物由来の素材。鉄鋼の5分の
 1の軽さで、強度が同5倍以上あり、熱による変形が小さい(ガラスの50分の1)とい
 う特性を持っている。また、植物由来の素材であるため、資源が少ない日本でも、原料
 を輸入に頼らずに生産できることや、環境への負荷が少ないことなどが注目されてい
 る。 
 自動車の車体の樹脂部分をCNF強化樹脂(樹脂にCNFを添加したもの)に置き換え
 ることで約20キログラムの軽量化が可能になるとの試算もあり、軽量化につながる素
 材としても期待されている。今後の量産化進展による生産コスト引き下げが進めば、自
 動車部材への応用開発も拍車がかかりそうだ。経済産業省では2030年に関連市場を
 1兆円規模に育てる目標を掲げ、産官学連携の動きなどを後押ししており、実用化の進
 展とともに市場が拡大する見通しだ。  
 日本製紙>は17年に、年間生産能力500トンのCNFの量産ライン
 が稼働しており、機能性シートだけでなく、機能性添加剤やナノ複合材など、幅広い工
 業用途での実用化が見込まれている。 
 中越パルプ工業では同社の川内工場(鹿児島県薩摩川内市)に、 
 CNFの量産設備「第1期商業プラント」を建設し、17年の夏から商業生産がスター
 トしており、医薬品や化粧品、塗料品など新分野への進出を図る。 
 三菱鉛筆では、第一工業製薬と共同開発したCNFを実用化させ
 たゲルインクボールペンを開発し、国内、欧米でも好調な売行きをみせている。 
 京都大学のCNF研究プロジェクトに参加している<EM>星光PMC 
 、>DIC 、三菱ケミカルホールディングスな
 どの今後の開発動向にも関心が高まりそうだ。  (KABUTAN, 2018/09/26) 
  

「微細な炭素繊維を濃厚に分散したマスターバッチ」 
 アルメディオは、微細な炭素繊維をさまざまな樹脂に高濃度で分散させたマスターバッ
 チを開発した。基材と混合しても分散性は保たれる。「従来の炭素繊維ミルドにはさま
 ざまな課題があった」。飛散による現場の環境汚染や人体への影響、凝集による分散不
 良、計量のしにくさや流動性の悪さなどである。同社は、炭素繊維ミルドをマスター
 バッチに成形する技術を開発。飛散のリスクを防ぐとともに、炭素繊維の含有量(濃
 度)を高めた。従来は「30質量%が限界だったが、80質量%まで高められる」 
 また、同社の技術は炭素繊維の端材を使ってマスターバッチを造れる。 
 マスターバッチは、射出成形などで一般的なペレットだけでなく、塗料ベースに使うよ
 うな液体や、プレート(板)でも提供する。 
 同社では、含有させる炭素繊維を直径nmオーダーにまで細かくできる。現状、直径
 50nm、長さ600~800nmの炭素繊維を分散させたマスターバッチを提供可能 
 炭素繊維を混ぜる樹脂はエポキシ、ウレタン、アクリル、塩化ビニル、ポリプロピレン
 (PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、アクリロニトリル・ブタジエン・
 スチレン(ABS)などに対応する。サンプル価格は、炭素繊維の大きさや樹脂の種類に
 よって異なり、「1kg当たり数千円から100万円程度となる」  (日経X-TECH, 2018/09/21) 
  

「CFRPで6割軽量化したルーフ、三菱ケミカルが開発」 
 三菱ケミカルホールディングスは、炭素繊維強化樹脂(CFRP)を使って大物部品を成
 形する技術「PCM (Prepreg Compression Molding)法」を積極的に展開し、ドイ
 ツ・アウディ(Audi)のスポーツカー「RS5クーペ」のルーフが同成形技術で加工さ
 れたことを明らかにした。鋼製ルーフに対しては6割の、アルミニウム合金製ルーフに
 対しては3割の軽量化を実現している。 
 プリプレグを予備成形してプリフォームを得た後、金型を使って加熱しながら高圧でプ
 レス成形してCFRP製部品を造る技術だ。 
 材料組成や添加剤の工夫により、同社は硬化が速く、吸水性を抑えたエポキシ樹脂を開
 発した。これにより、3~5分と短時間でプリフォームを成形できるため、加工時間を
 短縮できる。一方、吸水性が低いとプレス成形中に表面に凹凸が出来にくく、外観品質
 の向上に寄与するという。 
 新しいルーフでは、厚さが0.2mmの一方向性プリプレグを6~7枚使い、均等な強度に
 なるように角度を変えながら重ねた。そして、炭素繊維の折り目を見せる外観デザイン
 を実現するため最上層には炭素繊維を織って造ったクロスプリプレグを配置している。

 (日経X-TECH, 2018/08/30) 
  

「パナソニックが掃除機に採用、CNF技術から生まれた樹脂」 
 パナソニックが京都プロセスなどのCNF関連技術を参考に、普及するのに十分
 なほどコストを抑えた「セルロースファイバー樹脂」を開発。家電製品の量産
 品に採用し、2018年8月30日に発売する。 
 nmオーダーからμmオーダーのセルロース繊維をポリプロピレン(PP)に混ぜた複合
 材料である。「セルロースファイバー樹脂に含まれる繊維の中央値の長さがミクロンサ
 イズであったため、CNFではなく、セルロースファイバーという名称にした」 
 ABS樹脂と同等の強度を保持しつつ、比重値で約10%軽量化した。  (日経X-TECH, 2018/08/30) 
  

「カーボンファイバー製の自転車用フェンダー「Flexi-Carbon」 
 「Flexi-Carbon」は、カーボンファイバー製の自転車用フェンダー。ドイツ在住の 
 Kenzel-Muntean Gavrilさんが開発した。 
 Cavrilさんは最初硬いカーボンファイバーでフェンダーを製作して試走したが、ちょっ
 とした衝突や転倒で破損することがわかり、危険であると判断したそうだ。 
 このためGavrilさんは、フェンダー素材として「炭素繊維強化プラスチック(Carbon 
 Fiber Reinforced Plastics:CFRP)」を自ら新開発した。この素材は一般的な
 CFRPよりも柔軟性が高く、常に振動するフェンダーとして採用しても破損しないとい
 う。例えばMTBに装着してオフロード走行をした場合でも、フェンダーにはひび割れ
 などは発生しなかったそうだ。 (えん乗り編集部, 2018/07/30) 

「世界初、CNF複合材料が最新ランニングシューズに採用 ―京都プロセスを使ったCNF応用製品が世界規模で発売開始―] 」 
 NEDOプロジェクトの成果をもとに、星光PMC(株)が開発したセルロースナノファイ
 バー(CNF)複合材料「STARCEL」が最新ランニングシューズに採用されました。 
 採用された「STARCEL」は、NEDOプロジェクトにおいて、京都大学を主体とする
 産学連携グループがCNF補強の樹脂材料とその製造プロセスの開発(京都プロセス)に
 取り組んだ成果をもとに、星光PMC(株)が2018年1月に商業生産を開始したCNF複
 合材料です。  (NED News Release、2018/06/01)。 

「トヨタ車体:木から始まる自動車部品 [人とくるまのテクノロジー展2018横浜] 」 
 「木から始まる自動車部品」をテーマとして、サイズに応じて3つの製法の可能性を提
 示した。 
 最も大きな素材は間伐材。それを利用して製造する材料が「タブウッド」で、2012年
 より実用化されている。杉の間伐材を線維化してPPを混練することでタブウッドを製
 造。それを射出することで自動車用パーツを製造する。フォグランプブラケットやワイ
 ヤーハーネスプロテクターなどとして製品化されている。岐阜プラスチック工業の技術
 により真空成形できることが判明しており、ハニカムボードとして成形すればラゲッジ
 ボードになどにも適用できる可能性が見えてきた。間伐材の有効利用による脱化石燃料
 化に向けた取組みという観点だけでなく、低コストと軽量化をも実現する優れものだ。 

 より小さなμm単位の素材を対象にした取組みも行われている。それが古紙や段ボール 
 といったリサイクル材料をベースにした吸音材の開発だ。吸音パルプモールドとして成
 形して、天井裏・カーペット下・ホイールハウス周りへの適用が検討されている。 

 そして最小サイズnm単位の材料を対象にした取組みが、セルロースナノファイバーを
 補強繊維にした複合材料の開発だ。水にも浮く軽さながらもガラス繊維補強樹脂に匹敵
 する強度が出ており、現在スチールが用いられているパーツを置き換えることができ
 る。製品化に向けて既に動き出している、今注目の複合材料である。 
 (MORTORFUN、2018/05/25)。

「オールジャパンで挑戦!自動車用CFRP部品を1分で造れ!」 
 NCCに、東レ、東邦テナックス、三菱ケミカル、トヨタ自動車やホンダ、スズキ、小
 松製作所、アイシン精機など8社の計11社が参画し、「オールジャパン」の体制で開発
 を進めた。 
 開発の狙いは、アルミニウム(Al)合金製シャシーの置き換えによる軽量化効果の検証
 と、量産に向けた課題の洗い出しだ。今回は、英ロータス(Lotus)社のスポーツカー
 「Lotus Elise 111S」のAl合金製シャシーを基にCFRTP化にトライした。CFRTP製の
 試作シャシーの質量は40kgと、45kgの元のAl合金製シャシーよりも5kg軽くしてい
 る。  (日経XTECH、2018/02/22)。

「帝人、欧州で自動車軽量化部材を製造するTier1サプライヤーを買収」 
 帝人は自動車部品事業を強化する一環として、ポルトガルの自動車向け複合材料成形
 メーカーであるイナパル・プラスティコを買収すると発表した。 
 イナパルは、熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させシート状にした成形材料を使った自
 動車部品を提供しているTier1(一次部品メーカー)で、炭素繊維を使用した軽量部品
 の技術を数多く持つ。自動車業界で「クラスA」と呼ばれる美麗な外観を持つ外板部品
 を製造する能力があり、フォルクスワーゲン、メルセデス、BMW、ジャガー、ランド
 ローバー、ベントレーなど、欧州自動車メーカーへの幅広い採用実績を持つ。 
 帝人は2017年1月に北米最大の自動車向け複合材料メーカーであるコンチネンタル・
 ストラクチュアル・プラスチック(CSP)を買収し、Tier1サプライヤーとなるなど、
 自動車部品事業を強化している。  (espons、2018/08/22)。

「鋼鉄を超える強度と圧倒的軽さに世界が注目。 変幻自在の新素材「セルロースナノファイバー」とは?」 
 日本製紙の、CNF研究所長、河崎雅行さんのインタービュー記事。 
 昨年4月、日本製紙の宮城・石巻工場に年産500tと世界最大規模の生産力を誇る 
 CNF工場が完成・稼働した。 
 経産省の試算によると、このまま順調に市場が広がれば、2030年には1兆円規模に
 なるともいわれています。  (週プレニュース、2018/08/18)。

「遺伝子置き換えでクモ糸タンパク質を高割合で含むシルク繊維を大量生産」 
 ゲノム編集したカイコガを用いることで、高い割合でクモ糸タンパク質を含むシルク繊
 維を得ることに中国の研究グループが成功したそうだ。 
 他の生物にクモの遺伝子を挿入してクモ糸タンパク質を生成させる場合、多くは繊維を
 作る工程が必要になる。カイコガを使用すれば直接繊維を採取可能となる 
 が、従来の方法ではクモ糸タンパク質を効率よく得られなかったという。研究グループ
 ではヌクレアーゼを用いた相同性依存的な修復(HDR)により、カイコガのフィブロイ
 ンH鎖遺伝子をアメリカジョロウグモ(Nephila clavipes)の牽引糸タンパク質(MaSp1)
 遺伝子で置き換えた。その結果、遺伝子組み換えカイコガの繭では最大35.2%を
  MaSp1が占めたという。 
 異種発現系による大規模なクモ糸生産の可能性を示す今回の研究成果
 は、将来のクモ糸を含む新たなバイオ素材の開発に役立つとのことだ。  
 論文は下記。http://www.pnas.org/content/pnas/early/2018/07/31/1806805115.full.pdf  
 (財経新聞、2018/08/13)。 

「帝人:複合成形材料事業の欧州拠点を強化」 
 帝人グループで軽量複合材料製品の生産・販売・技術開発を手がけるコンチネンタ 
 ル・ストラクチュラル・プラスチックス(CSP)が欧州の研究開発拠点である 
 CSP Europeに、生産性、外観性、寸法・品質安定性に優れるGF-SMC 
 の製造設備を新設する。GF-SMCとはGlass Fiber-Sheet Molding Compoundの略。
 熱硬化性樹脂をカ?ラス繊維に含浸させ、シート状にした成形材料。 
 CSP社は、既に北米最大の自動車向け複合材料メーカーとしての地位を確立しており、
 年間76,000トン以上のGF-SMCを製造しているが、このたびのCSP Europe社におけ
 るGF-SMC製造設備の新設により、自動車産業の主要市場のひとつである欧州におい
 て、GF-SMCの研究開発から製造までの一貫体制を有することとなる。 
 CFだけではなく、GFも重視していることがわかる。  (MortorFanTECH、2018/07/31)。

「その名も「セルロースナノファイバー」、実用開発が加速するワケ 鋼から木材でトヨタ「86」 
 が大変身、“グリーン車体”が示す未来 」
 

 環境省の「NCV(ナノセルロース自動車)プロジェクト」が、「CNF製スポーツカー
 86」を開発した。トヨタ自動車の小型スポーツカー「86」の鋼を主体とするボディー 
 を、可能な限りCNFを使った部品(CNF製部品)に置き換えたコンセプトカーである 
 開発されたCNF製部品には、フロントフードやトランクフード、トランクフードロア 
 、ルーフサイドレール、シートバック、インテークマニホールド、ドアトリム、発泡 
 めっきを施したエンジンカバー、エンジンカバーなどがある。 (日経X-TEVH、2018/07/24)。

「トヨタ車体、内装品の新加飾素材開発 PPと木粉の複合材 」 
 ポリプロピレン(PP)に木粉を補強繊維として混合した複合材料を使い、内装品向け
 に意匠性を高めた素材「加飾TABWD(タブウッド)」を開発した。幅広いカラーバ 
 リエーションや風合い、環境意識などの特徴を生かして自動車関連メーカーに提案す 
 る。同社は木粉を活用した複合材料のタブウッドの事業育成を進めており、加飾により 
 採用の対象範囲を広げる。 (日刊工業新聞、2018/07/16)。

 

マテリアルコネクション東京(MCX)がCellulose Nano Fiber展を開催 
 MCXはオフィスを青山から六本木に移転、最初の展示会としてCellulose Nano Fiber展 
 を開催。会員制であるが、非会員も申し込み可能。会期は8/1~9/28. 
 8/1~8/24は、SURFACE MATERIALS展も同時に見ることができます。

  

携帯を充電できる服が開発中 
 米シンシナティ大学などの研究チームが、様々なデバイスを充電できる服の開発に取り
 組んでいる。服にはカーボンナノチューブからできた特別な布を用いる、カナダの
 「Skiin」社がセンサー内臓のスマート男性・女性用下着のラインをアナウンスした。この

 センサーは着用者の状態をチェックし、自動的にスマートホーンを操作する。 
 (スプートニク日本2018/07/13) 

プリウスにも採用、炭素繊維が鉄素材の牙城を崩し始めた理由 
 トヨタ自動車が昨年2月に発売した量産車「プリウスPHV」のバックドアの骨格には、 
 三菱ケミカルの炭素繊維製の基材が採用された。今秋、米ゼネラル・モーターズが発売す 
 るピックアップトラック(こちらも量産車)の荷台の構成部品にも、帝人の炭素繊維強化 
 プラスチックが使われる。(週間ダイヤモンド2018/05/29)

東レ、「CFRPの新成形技術は”真空”がキーワード」 東レの新成形技術 CFRPの寸法精度向上と 
 製造時の省エネ化を実現可能な新規成形技術を開発
 

 従来のオートクレーブでは、航空機向けなどの大型CFRP部材の成形には約9時間を要
 しており、これに対して今回開発した成形方法は型の占有時間を4時間程度まで短縮する。 
 (MotorFan,2018/03/30)

東レ、「金属のように衝撃を吸収する繊維強化プラスチックを開発(MotorFan,2018/03/23) 
 分子結合部がスライドする環動ポリマー構造を導入した新たな繊維強化プラスチックを開発。

 オレンジ、パイナップル、キノコ……これが未来の新素材! [The New York Times] 
 近年ハイファッションやスポーツウェアのブランドが注目しているものに、リサイクル 
 素材やオルタナティブ・ファブリック(キノコ、オレンジ、あるいは蜘蛛の巣のDNAに着想を得た 
 タンパク質で作られた繊維などから作られた生地)がある。[The New York Times] 

(2)2017年

 「自動車メーカーの「EV戦略」加速で浮上「軽量化」関連に存在感」 
 有力な材料の一つが樹脂。2000年代に入り、バンパーやバックドアにガラス繊維で強化した樹脂が 
 使われるケースが増え始めた、車の軽量化に大きく寄与している。(株式新聞、2017/12/31)

 「フッ素樹脂でCFRTPの耐衝撃性を向上 」

  ポリアミド6を フッ素樹脂で改良し、耐衝撃性を従来のCFRTPから30%高め、同時に、吸水率を30% 
 低減し、高温成形時の製品不良が減り、歩留まりが向上。(日経テクノロジー、2017/12/14) 

 「JFEスチールと三菱ケミカル、軽量・高剛性の自動車用ドア構造を共同開発…繊維強化樹脂を活用 」 
 スチールに適切な形状のCFRPを適切な位置に接着することで、張り剛性61%アップ、12%軽量化

  (Response、2017/12/12)

 「茨木工業 CFRP拡大 グループ会社と統合 」( 化学工業日報、2017/12/10)

 「大王製紙、CNF複合樹脂の自動車部品を試作して用途拡大を狙う…エコプロ2017 」 
 (Respons、2017/12/10)

 「炭素繊維複合材 量産技術開発、静岡のキャップ 」( 日本経済新聞、2017/12/10)

 「長野工技センター 熱可塑性炭素繊維強化プラスチックのプレス成形 」 
 (長野工技センター研報、No12,p.p1-p5(2017) )

 「タカギセイコー 発泡コアCFRTP プレスと同時に射出成形 」(化学工業日報、2017/11/29)

 「吉野電化工業、炭素繊維強化プラをメッキ加工 風力発電機や航空機の落雷破損防ぐ 」 
 (日本経済新聞、2017/10/09)

 「植物から造る「本物の」エコカー--オランダの工科大学が開発 」( CNET Japan、2017/08/26)

 「三菱ケミカルのCFRP製ルーフ アウディ新モデルに採用 」 
( 日経テクノロジー、2017/08/24)

 「炭素繊維とガラス繊維を使って鋼鉄よりも強度のある機械部品を3DプリントするMarkforgeのX3とX5」 
 (TechCrunch、2017/08/22)

 「焦点:車軽量化へ「木」に脚光、鉄の5倍強い新素材の実用化急ぐ」 ( REUTERS、2017/08/15)

 「炭素繊維メーカーが成形技術に積極投資し始めたワケ“糸売り'“脱却へCFRP需要取り込む。 
 日系3社の戦略を追う」
( 日刊工業新聞、2017/08/10)

 「大王製紙、CNF成形体のサンプル提供を開始」( 日経テクノロジー、2017/07/21)

 「軽くて丈夫 CNFの量産化目指す 」( 中日新聞、2017/07/13)

 「広島県総合技研、CFRTPをミシンで積層-材料コスト3分の1」( 日刊工業新聞、2017/06/20)

「帝人 炭素繊維端材で自動車向け大型部材を成形」(化学工業日報、 2017/06/01)

「トヨタ紡織 ドアトリム基材 ケナフ発泡で20%軽く」(化学工業日報、 2017/05/29) 

 「旭化成、ガラス繊維とPA繊維だけでFRPを成形 」( 日経テクノロジー、2017/05/29)

「炭素繊維のコスト削減 三菱ケミカル、量産車に採用促す」( 日本経済新聞、2017/5/26 0:37) 

「三菱ケミカル、炭素複合材料がトヨタ自動車の高級車「レクサス」クーペに採用」(日経BP経営フォーラム、2017/5/23)

「東レプラスチック精工 CFRTPを自動車分野に提案」(化学工業日報、2017/4/17)

「炭素繊維強化プラスチックの世界市場、自動車用で熱可塑性が急成長へ」(富士経済、2017/3/3)

「積水化学、世界初の「熱可塑CFRP連続異型成形技術」の確立と事業化について、 CFの開繊戦技術を開発し、実現 
 (2017/02/27)

「クルマの軽量化ニーズ増加で「東レ」が炭素繊維事業拡大!、東レは今後3年で炭素繊維に過去最大となる 


 1,000億円超を投じ、自動車市場への「CFRP」部材供給体制を本格化させる計画」 
 (2017/02/24)

「理化学研究所、化学的手法でクモの糸を創る」微生物合成法よりも低コストで、大量のポリペプチド材料を得ることができる。

 (2017/01/19)

「栗本鉄工所、「CFRTP部品のプレス成形部と射出成形部を1工程で成形」(2017/01/20)

「浅野、CFRTP部品のプレス成形部と射出成形部を1工程で成形」(2017/01/20)

「中越パルプ/九州大学、竹から生まれた新素材」(2017/01/04)

「丈夫・しなやか 新複合素材、5年で製品化探る」(2017/01/03)

「紙のように軽いPITAKA極薄0.65mmのアラミド繊維(防弾素材)のiPhone7/6ケースレビュー」(2016/12/08)

(1)2016年

「キャップ、炭素繊維強化プラで車部品」(2016/12/01)

「矢野経済研究所、車載用CFRP世界需要量、2025年には9.2倍の8万5231トンに拡大」(2016/11/14)

「紀州繊維がCNFサンプル供給」(2016/10/13)

「アイカーボンのリサイクルCF材」(2016/10/10)

「積水化成品、ヤマキュウを連結子会社化し、CFRTP事業展開加速」(2016/10/04)

「カジレーネ、炭素繊維熱可塑性樹脂複合材料の高サイクル成形と テキスタイル加工を実現するコミング 
 ルヤーンの開発」
(2016/09/26)

「Spiber,クモの糸繊維、NASAを超えたスゴさとは」(2016/09/25)

「その価格、約2億円! ランボルギーニ・チェンテナリオのボディは日本の技術で出来ている……ってホント!?」 
 (2016/09/20)

「トヨタ、「人工クモの糸」使ったクルマのシート開発―強く、軽く、しなやか」(2016/09/20)

「帝人、北米最大の複合材料成形メーカーを買収」(2016/09/13)

「「21世紀の建築は“柔らかい素材”の時代となる」隈研吾氏」(2016/08/23)

「東レ、CFRP塗装で新技術 」(2016/08/17)

「Alibaba、繊維複合材料」(2016/08/13)

「微生物が作るクモの糸で繊維ができる!~画期的新素材」(2016/08/07)

「新日鉄住金マテリアルズ、熱硬化性と熱可塑性の長所を両立した炭素繊維強化プラスチック用の新材料」 
 (2016/07/28)

「CFRP部品の量産車採用へ前進」(2016/06/03)

「究極の紙「セルロースナノファイバー」量産へ。製紙各社が見せる本気」(2016/05/07)

「合成クモ糸のバイオヴェンチャー・Spiberがみせる「素材革命」

「着せ替えできる自転車「Placha」―プラスチック製フレームを採用」

「東レ、事業セグメント別バックナンバー」(2016/01/20)

「合成クモ糸のバイオヴェンチャー・Spiberがみせる「素材革命」(2016/01/17)

「CFRP採用の S660 カスタム、八千代工業が出展」(2016/01/08)

「夢の新素材「セルロースナノファイバー」実用化へ 強度=鉄の5倍、重量=5分の1 製紙各社の開発 
 急ピッチ」
(2015/10/22)

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